3強対決に盛り上がるJC。
牝馬、特に3歳が好成績を残すと言われるレース。
無敗の三冠牝馬デアリングタクトは人気になりそうだ。
デアリングタクトのストロングポイントは史上初の無敗の牝馬三冠が示すように安定感だろう。
調整が難しい牝馬ながら崩れないのはアーモンドアイにも共通する。
ただしまだ5戦とも言えるのは忘れてはならない。
アーモンドアイ、コントレイルと比べた時に有利とされるのは53キロの斤量と前走から6週間のローテーション。
脚質は追い込みから差しで、桜花賞のように道悪でもなんのそので、オークスのように不利も跳ね返すし、秋華賞のように早めに捕まえに行くことも可能。
枠順が発表され馬番は5番。
やや内が荒れた馬場ではあるが、内側過ぎるわけでもない。
デビュー以来手綱をとる松山騎手は手の内に入れており、特に戦略的に問題はなさそう。
それよりも当日のテンションの方が大事か。
乗り手に従順だが、父エピファネイアにサンデーのクロスが入るデアリングタクトは少しテンションは高めな馬。そのあたりはポイントになりそう。
先輩三冠牝馬、ジェンティルドンナやアーモンドアイと比較されるが無敗で達成しているのはデアリングタクトのみ。
それでもアパパネやスティルインラブのように三冠牝馬だがその後は…というパターンもあるのは覚えておきたい。
ここからはより個人的な見解を。
前述したようにキャリアが浅く未知なところがある馬。
同世代の牝馬は弱いと言われるが、それがどうかは別としてもこの馬自身は強いパフォーマンスを見せているのでそこまで気にする必要はない。
たしかにエリザベス女王杯は同世代が古馬にやられてはいるが勝ち馬ラッキーライラックは牡馬混合の大阪杯の覇者。
それを追い詰めたサラキア、ラヴズオンリーユーを含めた上位は強い。
逆にここを勝つ馬がいたらデアリングタクトは三冠を達成できたかわからないのでは。
ウインマリリンは条件が味方したとはいえ4着。
カレンブーケドールを負かした5着センテリュオの僅差にリアアメリアらが来ているので悲観することはない。
世代No.2のレシステンシアが先週のマイルCSで8着に敗れたが、このレースも異常なハイレベル。加えて骨折明け久々で得意なハイペースに持ち込めなかった。力負けと見るには早計すぎる。
世代レベルが低いと見るのも早計だし、結局は未知なところがある。
今回のJCを見てみないと、という部分は多い。
なのでこれまでのレースや相手関係に条件を加えてそれぞれが判断すればいい。
個人的な見解としては強い馬なのは間違いない。
前述したようにキャリアが浅いながら無敗で条件の異なる三冠を勝ちきった安定感は評価に値する。
言ってみれば例年のJCなら本命にしてもいい。
ただしアーモンドアイと比較する段階にはまだない。もちろんキャリアが違うので本来は比較するべきではない。
そんな感じ。
まあ斤量にローテーションと馬券的には買える、買いやすい馬だとは思う。
杉山調教師は来年以降海外に行きたいそうで、ここを勝っても負けてもタフな馬だしおもしろいとは思う。