コラム blog

ただ思ったことを書くだけです。

2020年の競馬

新型コロナの影響を受け続けた1年。

日本の中央競馬は無観客がありながらも年間通して開催され続けた。
まずは関係者の皆様に感謝を申し上げたい。












世界的に競馬は止まった時期があった。
ドバイミーティングは直前で中止、ヨーロッパも春先は中止や延期が続き、アメリカも同様でケンタッキーダービーの延期が印象的だった。


日本も2月から無観客競馬が続き、4月には政府から緊急事態宣言が出され開催が危ぶまれた。



競馬は不要不急なのか。


そういったことがチラつく中、逆に競馬は希望であり続けた。


ネット投票の加入者が増加し、馬券売上は大きく下がることはなく見方によっては上がっていたような状況だった。
これは売上が一部国の税収となる公営ギャンブルとして、経済が止まる中で大きな役割を果たしていた。

何よりスポーツやエンターテイメントが軒並み中止となる中で、競馬だけは開催を止めなかったというのは大きな希望となっていた。







2020年の競馬は後々アーモンドアイはじめ牝馬が活躍した年と記憶されそうだが、あの異様な状況で生まれた牡牝の無敗の三冠馬の活躍は記録以上の輝きがあったことは忘れないでいたい。





デアリングタクトと松山弘平は幾度の逆境を撥ね除け、史上初の無敗牝馬三冠馬となった。


エルフィンSで「バケモノ」との声があがったエピファネイアの初年度産駒は、そのまま泥んこ馬場の淀で桜の女王に。

圧倒的1番人気に支持されたオークスも、進路を塞がれながらもねじ伏せる強い競馬場。

秋はぶっつけながらもキッチリ秋華賞を制し、史上初無敗のまま牝馬三冠を達成した。








コントレイルと福永祐一は偉大なる父の背中を追い、世界でも類を見ない親子での無敗三冠馬となった。


昨年の東スポ杯の圧巻のパフォーマンスから、世界的名種牡馬ディープインパクトの最高傑作との呼び声高かったコントレイル。

サリオスとの無敗の2歳王者対決となった皐月賞は絶望的な位置からいわゆる大外ぶん回しの驚異的な瞬発力で差しきった。

無敗の2歳王者同士の3着以下を大きく引き離した力と力のぶつかり合い。
ディープインパクトハーツクライの最高傑作同士の血の名勝負。
ジャパンカップが注目されがちだが、この皐月賞こそ2020年のベストレースだった。



日本ダービーは独壇場だった。無観客のスタンドへの一礼は競馬だけではなく2020年を象徴する場面として記憶しておきたい。

秋は神戸新聞杯を楽勝で始動。
菊花賞は距離か折り合いか、アリストテレスのプレッシャーに苦しみながらも快挙を達成した。

どうしても牡馬牝馬同年での快挙を並べて語ってしまうが、デアリングタクトとの比較云々ではなくコントレイルの足跡は比類なき偉大なものだということは忘れないでおきたい。















その2頭が挑んだジャパンカップは世紀の一戦と称された。

天皇賞秋で芝G1レース最多の8勝目を記録した一昨年の三冠牝馬アーモンドアイも出走し、史上初の三冠馬三頭の対決となったからだ。

年度代表馬決定戦とも言われたレースは結果的にアーモンドアイが制し、まあ年度代表馬もアーモンドアイで間違いなさそうだ。


とはいえデアリングタクトやコントレイルの評価を下げるものなんかではない。
ともにまだこれからの馬、来年それを証明してくれるはずだ。








同時にアーモンドアイにも敬意を表したい。

今年はドバイの中止がありながらヴィクトリアマイルの楽勝に、安田記念2着。
天皇賞秋でルドルフの壁を突破し、ジャパンカップでG1レース9勝を達成しターフを去った。

世界でも名の知れたスーパーホースで間違いなく日本競馬史に残る名馬だった。











そしてその名馬を力で負かしたグランアレグリアも間違いなく今年の顔だった。


始動戦となった高松宮記念は差し届かず二着ながら脚色の違いは歴然だった。

安田記念はたしかにアーモンドアイは中二週のローテーションが合わないとはいえ、万全でもあれに勝てるかというようなパフォーマンスだった。

秋の始動戦となったスプリンターズステークス、今度は後方から最後は余裕を見せる差しきり。
しかし最終コーナーの位置取りは絶望的で、抜け出す脚は父ディープインパクトを彷彿とさせた。

続くマイルチャンピオンシップも春秋マイル王や香港マイル王者に進路を塞がれながらもお構いなしの完勝。

正直今年1番強かったのは間違いなくこの馬だった。年度代表馬でなくとも。













そういった意味でも年度代表馬というものがまた問われることになりそうだ。










アーモンドアイ、グランアレグリアだけでなく牝馬の活躍が目立った1年だったのも間違いない。


ラッキーライラック大阪杯、その二着クロノジェネシス宝塚記念を圧勝し有馬記念も制した。有馬記念は二着も牝馬サラキア。

牡馬の古馬G1勝ちはフィエールマンの天皇賞春のみ。

世界的にもエネイブルやマジカルら牝馬の活躍は著しく珍しいことではない。

かつてより牝馬のレベルが上がっているというのもあるだろうし、牝馬が力を出しやすい時代になっているのかもしれない。

牡馬牝馬の斤量差についてはヨーロッパが1キロから1.5キロが主なのに対し日本は2キロ。
まあ全部が全部がヨーロッパや世界に合わせなければいけないというわけではないが、この状況が長く続くようなら一考の余地はありそうだ。


たしかにアーモンドアイ世代とその下のクロノジェネシスの世代はレベルが高かった。
結果的に牡馬が物足りないとなるのもわかる。



ただ見方によっては牡馬の有力馬が思うような活躍ができていない部分もある。
たしかにレースに出て負けているので牝馬が強く牡馬が弱いというのは否定できない事実だ。


だが頭には入れておきたい。


フィエールマンは結局体質の弱さで常に順調さを欠いているし、グローリーヴェイズとともに馬主の都合で使いたいレースに使えないで来ている。

エポカドーロ、ワグネリアン、サートゥルナーリア、ヴェロックス、ワールドプレミアらが軒並みケガがち。

牝馬は強いが牡馬も力を発揮していたとは言えなくもない。




とにかく牝馬の1年が来年どうなるかは注視したい。























今年はソダシによる白毛馬初のG1制覇もあった。
その阪神ジュベナイルフィリーズも素質馬が良いパフォーマンスを見せ、また牝馬のレベルは高そう。

そのうちの1頭はミッキーアイル産駒のメイケイエール。

ミッキーアイルディープインパクト産駒なので、メイケイエールはいわゆるディープの孫。


キセキも母がディープインパクト産駒なのでディープの孫だが、母系にディープとなる。

父系にディープが入ってきているのが見えてきた1年でもあった。

その象徴がラウダシオン。
NHKマイルカップを制したリアルインパクト産駒。

ラウダシオンもメイケイエールも父の特徴を強く引き継いでいる。やはり父系の発展はディープインパクト系を作るのに必要不可欠。

他にもキズナディープブリランテエイシンヒカリもおり、さらにシルバーステートが来年種牡馬デビュー。先々にはリアルスティールサトノダイヤモンドディーマジェスティがいるし海外にもサクソンウォリアーやスタディオブマンがいる。
ディープインパクト後継争いはいよいよ本格化してくる。

もちろん菊花賞二着アリストテレスのように母系にディープもこれからトレンドになるだろう。

やはりディープは偉大だ。












騎手はルメールが凄かったが松山福永の三冠ジョッキーも印象的。

武豊もG1勝利こそなかったものの114勝はここ10年で最多。池添のここぞの仕事ぶりもやはり凄かった。
戸崎、浜中など落馬事故からの復活もあったし秋山
、三浦をはじめとした怪我をしている騎手の復活も待ちたい。















やはり競馬は語り尽くせない。

2020年の競馬も様々な喜怒哀楽を運んでくれた。

競馬はやはり素晴らしいと改めて感じられた1年。


来年への期待はまた来年にということで、今年1年の競馬トークを締めたい。



本当に関係者の皆様には改めて感謝を。


競馬に関わるすべての人馬、1年間お疲れ様でした。